あれがキライこれがキライ言っている自分がキライ。だからキライと言うのをやめた。封じた。自分へのタブー其の四。くらい。そうきびしく取り決めたのは、17歳のあたしだった。悪口をいわないこ、決して批判せずに「うんうんいいね」「それもありなんじゃな…

どろり、と横たわった肉の塊は その屍は もはや片てのひらにおさまることが出来 それを見つめてわたしは呟く、 「これが欲しかったわけじゃあないのに。」 ガア、ガアとうるさい鳥の鳴く ここは荒野 誰か、ここではない場所へ あああ、あああああ 連れて行っ…

大好きなあのひとに／いいたいも伝えたいも本当はたくさん でも／ふたりを滅ぼすのは「すき」の魔物や「あいたい」の悪魔って／知ってしまっている賢いあたしちゃんは／２匹を檻に閉じこめる／／かわいいツノやフォークで２匹は／柵のすき間からえいえい と…

言語を獲得したその日から、目にうつるものすべてを言葉に変換してしか認識しえなくなった。「木」「カラス」「赤」「人間」。それゆえ言葉にあてはめることのできない事象や感情に出会ったとき、困惑し恐怖し嫌悪する。言葉というフィルターにとらわれて目…

セックスのやり方はわかっても、 やさしくされ方はわからない。 ファーストフードみたいなセックスしかこなしていないと、 スローセックスは拷問のようにはずかしい。 いいからいっそひと思いに挿れてしまってよ、とおもうけど、 ていねいな愛撫は止まること…