a hydrangea

いつだったかサークルの後輩の家でみんなでワイワイ鍋をつつきながら飲んだくれていたときに、お酒の席だしもうみんな脈絡のない会話しかしないんだけど、何の流れか「○○を○○にたとえるとなに?」という話になった。

「Aちゃんは動物にたとえるとリスって感じだよね〜」「わかる、くるみかじってそう!」「Kは馬ですね」「馬王子!」「私は家具にたとえるとベッドって言われたことある」「なにそれー!」「家具ならS男は炊飯器だな」「それ家電じゃん!」みたいな。めちゃくちゃな会話のなかで、あたしがふと後輩男子に「じゃあ、あたしを花にたとえると?」ときくと、彼は少し考えてから紫陽花、と答えた。「あじさいー? どしてどしてー?」たずねると、彼は「土の質によって咲かせる花の色が変わるでしょう。そういうところが、あかりさんぽいかなと。」まじめな顔して言った。

まともなたとえかたをしてくれたので、感動したことをおぼえている。彼があたしをそういうふうにとらえていてくれたことにも。

まだぜんぜん紫陽花の季節じゃあないんだけれど、雨がふるとときどきそのことを思い出す。紫陽花、かぁー。