雨上がりのベンチ

背後に流れる川の音をききながら、湿気をいっぱいに含んだ木のベンチに腰かけて。コインランドリーで洗濯ものが乾くのと、彼のメールを待ってる。

うすいジャージに短パンをはいて、ビーサンをつっかけてきただけの体からは、風呂あがりのほてりが溶け出して、少し冷える夜の空気にすっかり吸い込まれてしまった。

目の前で突然、街灯のひとつが消えた。「メールなんか来ないよ。」そう言われたような気がして落ち込んだ。