カテゴライズ

人をカテゴリで分ければ、そんな楽なことはない。「ギャル男」「オタク」「専業主婦」「B型」、そんでそれぞれのカテゴリの性質を決める。
ギャル男はチャラい。
オタクはキモい。
専業主婦はお気楽。
B型はだらしない。
これで彼ら彼女らをわかった気になれる。
ひとりひとりについて深く考えなくて済む。

このカテゴリって、多くのひとをくくれるほど楽になる。日本人は優柔不断。これでいちおくさんぜんまんにんを理解する。男はみんなセックスがしたいだけ。こう言って人類の半分以上を諦めてしまえる。

これって言葉を持った人間ならではの知恵なんだろうけれど、カテゴライズのまほうを使いすぎてしまうと個人が見えなくなってしまう。

ほんとうは、あたしの目の前に立っているのは、
日本人でも、
関西人でも、
サラリーマンでも、
男でもO型でもなくて、

たったひとりの○○さんなんだ。

そう考えるのはなかなか怖い。「男」に傷つけられたり裏切られるなら「所詮男だから」と切り捨てることができるけれど、自分にとってたったひとりの人間にそうされるのは、辛い。オンリーワンだからこそ、痛い。

だけどあたしは、カテゴリなんかで人を見ないぞ。ひとりひとりを、ちゃんと見るんだ。