バイト先のせんぱいとの会話

「ケイはほんとうにイイ奴だなあ。」せんぱいはケイがトイレに立ったあいだに、そう言った。わたしはうなずいた。せんぱいもうなずきかえす。「でもさあ、」とせんぱいはつづけた。「あかりさんにしたら疲れるときもあるんじゃない?」わたしが考えるようにすると、「あ、えーと。純すぎて疲れるんじゃないか、ってことだけど」と、言った。わたしは答えようとしたんだけど、ケイが席に戻ってきたので、言えずじまいになった。

あのときなんて言おうとしていたのかというと、わたしがずっと悩んできたこと。「そうですね。わたしってろくな恋愛してきてないですからね・・・ケイの純さにはついていけねーときがあるです」そう、言おうとしたんだ。だれにも話せていないけど。

また、せんぱいと、話す機会があるといいなあ。