あー、これ、これ、これなんだ

朝目覚めると、雨音が部屋の静けさを、ひかえめにおぎなっていた。あわてて起きあがって、部屋を見わたして、いつもみたいに「ゆめかぁ」呟いた。ぱた、ぱた、ぱた、雨音。

でも、今朝はいつもとは違っていた。布団のわきに、飲み残しの野菜ジュース。洗濯かごに、くしゃくしゃのワイシャツ。「ゆめじゃなかった?!」びっくりした。

きのうの夜中3時、わたしの部屋に好きな人がやってきた。飲み会が長びいてしまって、と疲れたようすでやってきた彼は、ほどなく眠りについたので、あまりゆっくりは話せなかったのだけれど、それでもうれしかった。部屋で会うのはもう2ヶ月ぶりだったから、会ってしまったら好きな気持ちが爆発して何をしでかすかわからないな、泣きだしたり噛みついたりしてしまいそうだな、という気が(本当に)していたけれど、実際に彼の横で寝てみると、もっとおだやかな気持ちで(でもたしかに)「すきだぁ」と思えた。

起きないのをいいことに髪や頬をぺたぺた触っていた。充電完了。また来てくれるといいなぁ。