読書おぼえがき

 引っ越し作業のおかげで持っていることも忘れていた未読本がけっこうあることに気づいたものだから新しい部屋では棚のなるべく目につくところにそれらを並べることにした。これから新しく読める本がこれだけ(10冊くらい)あるなんてなかなかいいもんです…フフフ。と思いつつ結局、せっかく奥にしまった何度も読んだことある思い入れ深い本に手が伸びちゃったりして、休み1日つかって読み直してしまったのがこの部屋での読書第1号。

テロリストのパラソル (角川文庫)

テロリストのパラソル (角川文庫)

あでもほどほどに話の筋とか忘れていたので新鮮な気持ちでハラハラ読めたテロパラ。10代のときに好きだった本読むのは感じ方がかなり違くて面白いー。けどヤクザかっけえ!! てなるのは相変わらずだった。おすすめのヤクザが出ます。テロパラ。あとホットドック食べたい。




 『テロパラ』しっかり奥にしまいこんで今度こそ読みはじめた未読本はハック・フィン。

ハックルベリー・フィンの冒険〈上〉 (岩波文庫)

ハックルベリー・フィンの冒険〈上〉 (岩波文庫)

ハックルベリー・フィンの冒険 下 (岩波文庫 赤 311-6)

ハックルベリー・フィンの冒険 下 (岩波文庫 赤 311-6)

下巻おわりのほう、なう。ハック少年の一人称なんだけどもうこのハック・フィン、語りが素朴でめちゃくちゃいい…。感動的な場面でもいいことを言おうとするいやらしさがなくてまっすぐに心を打つです。ハックはかなり理不尽な目にあっても理不尽だ!とか不当だ!とか言わなくて(すくなくとも語りのうえでは)、それが不思議にも思えたのだけど、つまりハックには「自分に理不尽なことをする人間がいるはずない/いてはいけない」なんて信じ込む傲慢さがないんだろな。というふうに理解してる。時代もあるし、育ちもあるんだろうけど。理不尽も不当もあって当たり前、糾弾しないし、我慢できなくなったらしずかに行動にうつして理不尽から抜け出そうとするって感じ。でも自分が抜け出した結果誰か(たいていその理不尽のもと)を窮地に追い込んでしまったときも、ハックは自分の行為を正当化したりしないでちゃんと落ち込む。ひどい目にあわせるやつから逃げ出すためだったんだからしょうがねえ、ってならないのがすごい。ハック…。




 平行してアザゼルさんよんでる。

ゲスだし、当然そこに用意されているだろうと思いがちな救いとかまったくなくて毎話ええっーー! てなるの楽しい。最高