おまけ

おとなの醍醐味・わたしの場合はどんどんひとりになれること。今わたしかなりひとり。しごとはひとりで乗りこんでいくしごとでほとんどの場合だれかとチーム組まなくてよい。とてもらく。友だちすくないしすくない友だちに会うことも年に数回とか、それでもだれにかわいそがられることもない。とてもらく。だって若い若いときはそうはいかないじゃない、ようちえんのおさんぽは2列にならんで手をつないでだったし学校じゃ授業でしょっちゅうペア組まされる、組む子みつからなくてまごまごしてるあいだにあぶれてるとほんとうにみじめだし。めだって友だちとあそぶようすがないとせんせや大人に心配されて、集団せいかつがすべてみたいなかんじなのね子どものせいかつ。必須科目:友だちみたいな。友だちひゃくにんできるかな。みたいな。わたしはうまくなくて生きづらかった、ひとりでいることが醜悪におもえた、けどわたしはひとりじゃない!キラーン なんてまったくおもえなかった、ひとりだろわたしは? どうすんだ? ――ずっと苛まれるんだとおもってた。おとなになったらもっと人間かんけいはふくざつになり関わらなくてはならない人の数はふくらみつづけ、うまくやれないわたしは死ぬしかないのだ――そうおもってた。たましいにひとりがしみついたわたしのような人間がそのまま人間やってく途があるなんてちっとも知らなかった。できることなら当時の教室にヌッて入ってってわいわいがやがやの中でぜつぼうしてうつぶした若い若いわたしの肩にスッと手おいてなんかあの、そのままでも大丈夫っすよまじで。って言ったげたいけどもちろんむりなんでただただ思いつめすぎて死なないでくれてほんとありがとっておもってる、きみがくれた人生だぜ。